美容師は独立すると儲かる?年収の実態と儲かるための3つの条件

2022.04.12

「売上は上がっているのに月収が増えない。いっそ独立した方が儲かるのでは?」——雇われ美容師なら一度は考える疑問です。結論から言うと、独立して儲かるかは「独立の形(店舗開業かフリーランスか)」と「売上規模」次第です。店舗開業は売上のうちオーナーの取り分が目安20%程度になる一方、店舗を持たないフリーランス独立なら利用料を引いた50〜90%が手元に残ります。この記事では、雇われ美容師の年収データと独立後の収益構造を比較し、儲かるための条件とお金の注意点を解説します。

雇われ美容師と独立美容師の収入を比べる

サロン勤務(雇われ)の年収

厚生労働省の賃金構造基本統計調査(10人以上を雇用する企業対象)では、2024年(令和6年)の理容・美容師の平均年収は約372万円(きまって支給する給与月額30万600円×12ヶ月+年間賞与約11万円、平均年齢32.8歳。2026年7月時点の最新公表値)です。初任給は一般に21万円程度とされ、キャリアとともに上がるものの、平均像に届くまでに長い年数がかかるのが実態です。指名売上が伸びても給与の上がり幅が小さいことが、独立を考える最大の動機になっています。

独立の形で2つに分かれる収益構造

独立の形 収益構造 手元に残る目安
店舗開業(オーナー) 売上から家賃・材料・人件費などの経費を引く 売上の20%程度(経費が多いとさらに小さく)
フリーランス(面貸し・シェアサロン等) 売上からサロン利用料と小さな経費を引く 売上の50〜90%(一般的な目安)
シェアサロン(GO TODAY SHAiRE SALONの場合) 売上からサロン利用料と小さな経費を引く。セット面・シャンプー台などの設備は用意済みで、予約・顧客管理・カルテ・お客様とのメッセージ・アプリ内カード決済ができるアプリ「SHAiRE」は初期費用・月額・決済手数料とも無料(2026年7月時点) 利用料は店舗ごとに異なり各店舗ページに公開

例えば店舗開業で月商200万円の場合、オーナーの取り分が20%なら月収は約40万円。雇われの平均年収約372万円をオーナー収入で超えるには、年間売上で約1,860万円以上が必要な計算です。一方、フリーランスなら月商50万円で約30万円が手元に残る目安で、小さな売上規模でも雇われを上回りやすいのが特徴です。詳しい計算は収入の仕組み月商別の手取りシミュレーションをご覧ください。

実際に当社の公式インタビューでも、「収入もGO TODAY SHAiRE SALONでフリーランスになってから約4倍に増えました」(SHOKOさん)、「今までの半分の仕事量で収入が安定するようになりました」(和田祐輔さん)という声があります。売上規模や客層による個人差はありますが、固定費の小さい独立の形を選ぶと、同じ売上でも手元に残る割合が大きく変わることがわかります。

独立した美容師の年収は結局いくらになるのか

ここまでの数字には、抜けているものがひとつあります。「独立した美容師の年収」そのものが、どこにも出てこないことです。

約372万円は「雇われて働く人」の数字で、独立した人は入っていない

先に挙げた約372万円は賃金構造基本統計調査の値ですが、この調査は企業に雇われて働く人を対象にしています。独立して個人事業主になった美容師は、そもそも調査の対象に入っていません。独立後の年収を集めた公的な統計は見つけにくく、検索しても雇われの平均年収ばかりが出てくるのはこのためです。

とはいえ「分からない」で終わっては見積もりが作れません。年収は月々の売上の積み上がりで決まり、月の売上は「月に何日働くか」「1日に何人施術するか」「1人あたりいくらいただくか」の組み合わせでできています。公開情報から分からないのは、この3つが実際にどう組み合わさっているのかという部分です。

売上規模が上がるとき、動くものと動かないもの(当社の独自調査)

当社のシェアサロンで実際に成立した予約記録を、月の売上規模ごとに集計しました。いずれも中央値で、月に3日以上稼働した月を対象としています(2026年8月時点・当社の独自調査)。

その月の売上規模 月の稼働日数 1日あたりの施術件数 客単価
20万円未満 6日 1.7件 約8,900円
20〜40万円 10日 2.6件 約11,000円
40〜60万円 14日 3.2件 約11,800円
60〜80万円 14日 3.7件 約13,100円
80万円以上 15日 4.3件 約13,800円

ここから読み取れることは2つあります。

  • 売上40〜60万円までは「働く日数」が効いている:稼働日数の中央値が6日から14日へと倍以上になります。ここまでの段階では、稼働日を確保できるかどうかが売上をほぼ決めています。
  • そこから上は稼働日数がほとんど動かない:40〜60万円の層と80万円以上の層で、稼働日数は14日と15日でほぼ変わりません。伸びているのは1日あたりの件数(3.2件→4.3件)と客単価(約11,800円→約13,800円)です。売上規模の上のほうは、働く日を増やして到達しているわけではないということです。稼働日数が途中で頭打ちになる形は、ヘア・アイ・ネイルの3職種いずれでも共通していました。

つまり年収を上げる打ち手は、いまの売上規模によって変わります。立ち上がりの段階では稼働日を確保することが効き、月商が40万円を超えたあたりからは、同じ日数のなかで1日に受けられる件数を増やすか、客単価を上げるかという話に変わります。いまどの段階にいるかを見ないまま「客単価を上げよう」と考えても、順番が合っていないことがあります。実際に何曜日・何時に働いているのかは働く時間と休みの決め方で詳しく扱っています。

なお、この表はヘア・アイ・ネイルを合わせた値です。客単価は職種によって差が大きいため、自分の職種の目安はネイリストの給料の決まり方アイリストの給料と年収もあわせて確認してください。また、売上規模が大きい区分ほど該当する人数は少なくなります。この表は「こうなれる」という約束ではなく、いま自分がどの段階にいて、次に動かすのはどこかを見るための地図として読んでください。売上はサロン利用料を引く前の総売上です。

良かった月を12倍して年収にしないほうがいい

上の表は月単位の数字です。調子の良かった月をそのまま12倍すると、年収は実態より大きく出ます。独立後は月ごとの波が大きく、繁忙期と閑散期、体調、予約の入り方で稼働日数そのものが動きます。年収を見積もるなら、良い月ではなく平均的な月を基準にし、そこからサロン利用料・材料費・税金・社会保険料を引いてください。引く順番と項目は月商別の手取りシミュレーションで確認できます。

独立するメリット

  • 価格を自由に設定できる:客単価を自分で設計でき、高単価メニューも低単価×数も自分の意志で選べます。
  • 働く時間を自分で決められる:営業日・営業時間を自由に設定でき、長時間労働や休みの少なさを自分で改善できます。
  • (店舗開業の場合)内装や世界観も自由:自分の理想の店を作れるのは店舗開業ならではの醍醐味です。

独立するデメリット(儲からないリスク)

  • 収入の保障がない:売上の増減がそのまま収入に直結します。赤字でも誰も補償してくれません。
  • 事業計画が必要:特に店舗開業で融資を受けるには事業計画が審査されます。計画なしの独立は金策に苦しむ原因になります。
  • (店舗開業で人を雇う場合)管理美容師が必要:美容師法により、従事者2名以上が常勤する美容室には管理美容師を置く必要があります。自分で資格を取得しておくのが安心です。

独立して儲かるための3つの条件

  1. 技術力を磨き続ける:集客とリピートの土台です。独立後も講習会や勉強会で学び続けましょう。
  2. 経営・集客の手腕を上げる:同じ技術力でもマーケティングで集客は変わります。狙う客層に合わせてSNS発信や口コミの仕組みを作ります。
  3. 支出をコントロールする:売上が多くても支出が多ければ手元には残りません。経費の記録と見直しを習慣化します(経費にできるもの一覧)。

独立するときのお金の注意点

  • 資金調達:店舗開業の資金は一般に1,000万円程度とされ、多くの人が金融機関や自治体の制度を併用します。一方、シェアサロンなら場所と設備が用意されているため大きな開業資金は不要で、開業資金を貯めるためにまずフリーランスとしてシェアサロンで働く人も多くいます。
  • 税金の手続き:個人事業主になると所得税・住民税・国民健康保険・個人事業税を自分で納めます。消費税は基準期間の課税売上高1,000万円以下なら原則免税ですが、インボイス(適格請求書)登録をすると課税事業者になる点に注意してください(2026年7月時点の制度。判断に迷う場合は税理士や税務署に確認を。インボイス制度の解説)。確定申告の基本はこちら
  • キャッシュを確保しておく:赤字の月でも支払いは発生します。生活費・運転資金として3〜6ヶ月分の予備資金を持ってから独立しましょう。

まずは小さく独立するという選択肢

「いきなり店舗開業はリスクが大きい」と感じるなら、まずフリーランスとして小さく独立し、指名客と資金を固めてから店舗開業に進む道があります。GO TODAY SHAiRE SALONは、美容師・アイリスト・ネイリスト・アイブロウリストが利用できる全国展開のシェアサロンで、設備が整っているため大きな開業資金なしで独立できます。

一般的にシェアサロンは、営業時間・設備・清掃の運用が店舗ごとに大きく異なります。当社の場合は次のような環境です(2026年7月時点)。

  • 24時間利用できる:早朝や深夜の施術も設定でき、営業時間を自分のお客様の生活に合わせられます(商業施設内店舗は施設の営業時間に準じます)。
  • 店販の売上に利用料がかからない:店販は自由に行え、店販の売上に利用料はかかりません(2026年7月時点)。物販を伸ばしたい人には収益構造上の利点です。
  • 清掃は「完全セルフクリーニング制」:退店前に、セット面(髪の毛の除去・薬剤汚れの拭き取り・椅子の整頓)、シャンプー台(髪の毛と薬剤の除去・水分の拭き取り)、使った備品を元の位置へ戻すところまでを各自で行うルールです。清掃用品・エタノール・ゴミ袋・タオルなどの備品は店舗に用意されています。
  • 受付は無人:お客様の出迎えは利用者本人が行います。各店舗にはコミュニケーションマネージャー(CM)が在籍し、清掃・空調管理・備品発注のフォローや働き方の相談ができます(常駐ではなく、不在の時間帯もあります)。

当社の独自調査では、シェアサロンを選んだ理由の最多は「自由な働き方ができる」で、次いで「場所や時間の制約が少ない」「初期費用や固定費を抑えられる」でした(当社調べ)。また、独立を検討している人の約半数が在職中に情報収集を始めているという結果も出ています(当社の独自調査)。見学は説明込みで1時間程度・持ち物不要(2026年7月時点)なので、在職中の情報収集には見学・資料請求オンライン相談をご利用ください。

よくある質問

美容師は独立すれば儲かりますか?

独立の形と売上規模次第です。店舗開業は売上の20%程度がオーナーの取り分の目安のため大きな売上が必要ですが、フリーランスなら売上の50〜90%が手元に残るため、指名客がいれば雇われより収入が増えるケースが多くなります。

独立した美容師の平均年収はいくらですか?

独立した美容師だけを対象にした公的な平均年収は見つけにくいのが実情です。よく引用される約372万円は雇われて働く人の平均(賃金構造基本統計調査・2024年)で、独立した個人事業主は調査の対象に入っていません。実際の年収は月の稼働日数・1日の施術件数・客単価の組み合わせで決まります。当社の独自調査では、月の売上が40〜60万円の層と80万円以上の層で稼働日数の中央値は14日と15日でほとんど変わらず、差がついていたのは1日あたりの件数と客単価でした(2026年8月時点・ヘア・アイ・ネイルを合わせた値)。

雇われ美容師の平均年収はどのくらいですか?

厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2024年・令和6年)では、理容・美容師の平均年収は約372万円(平均年齢32.8歳)です。歩合の仕組みはサロンによって異なるため、雇われのまま年収を上げたい場合は、歩合の計算対象が総売上か技術売上か、フリー入客と指名で歩合率が変わるか、店販に歩合が付くかまで確認すると、求人票の「歩合◯%」の実態がつかめます。

店舗開業とフリーランス、どちらが儲かりますか?

大きな売上を作れるなら店舗開業の方が上限は高いですが、固定費とリスクも大きくなります。個人の売上規模(月商100万円前後まで)なら、固定費の小さいフリーランスの方が手元に残りやすい計算です。

独立にはいくら必要ですか?

店舗開業は一般に1,000万円程度とされます(2026年7月時点の一般的な目安)。シェアサロンや面貸しなら大きな開業資金は不要で、道具・材料と当面の生活費(3〜6ヶ月分)が目安です。開業前にそろえるものは次のチェックリストで確認してください。

  • 施術道具(シザー・コーム・ドライヤーなど。シェアサロンではレンタル備品の範囲も確認)
  • 材料・薬剤の初期仕入れ先の確保(当社では材料発注プラットフォーム「Hatt」をスマホから使え、一括注文で仕入価格と送料の負担を抑えられます。主要メーカーの薬剤が最大65%OFF・2026年7月時点。送料は商品や条件によって発生する場合があります)
  • 開業届の提出と帳簿・会計ソフトの準備(確定申告に備える。不明点は税理士・税務署に確認)
  • 集客導線の整備(SNS・予約ページ、既存のお客様への移転案内)
  • 生活費・運転資金3〜6ヶ月分
  • 美容師免許証と医師の健康診断書(シェアサロンでは従事者登録に必要になるのが一般的で、当社でも提出をお願いしています。診断書の有効期間は自治体により異なります)

実際に、当社のクルーには「ギリギリ3カ月生き延びられる貯金のみ」でフリーランスに転向し、現在は前のサロンの倍以上の収入になった事例もあります(富村健司さんインタビュー)。ただし資金に余裕があるほど集客の立ち上げ期を落ち着いて乗り切れるため、3〜6ヶ月分の確保をおすすめします。

まとめ

独立して儲かるかは、独立の形と売上規模で決まります。店舗開業は大きな売上と引き換えに固定費とリスクを抱え、フリーランスは小さな規模でも手元に残りやすい構造です。どちらを選ぶにせよ、技術・集客・支出管理の3つが儲かる条件です。まずは自分の指名客数と客単価で収入を試算し、数字で確かめてから動きましょう。

あわせて覚えておきたいのは、公表されている平均年収が雇われて働く人の数字だということです。当社のデータでは、売上が伸びている人ほど稼働日数を増やしているわけではなく、上の段階では1日あたりの件数と客単価で伸びていました。いま自分がどの段階にいるかを確かめてから、動かす場所を決めてください。そして独立の判断を年収の一点だけで決めないことも大切です。働く時間、通いやすさ、一緒に働く人との関係、そしていまの職場への引き継ぎと感謝の伝え方まで含めて考えると、あとから振り返って納得できる決め方になります。

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